えびまよシャンプーのスペシャル自炊クッキング

簡単だけど旨い、楽しく持続できる自炊料理を紹介していきます(o^^o)

ちおちゃんの通学路から学ぶ非リアの美学

こんにちは、えびまよシャンプーです。

今夏から放送されているこのアニメは、日常系だけどちょっと異色です。

日常系アニメの特徴としては、争いやいざこざが少なくキャラクターがみんな平等に仲良くしているという印象があります。しいていえばメインキャラがやや優位に立っているという程度。

しかし、ちおちゃんの通学路では、主人公自身が自分は「中の下」であると考えており、そのポジションに心地良ささえ覚えています。

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©2018 川崎直孝KADOKAWA/ちおちゃんの製作委員会

 

深夜アニメ的にはこのような冴えない主人公が特殊な能力を身につけたり、なぜか異性に好かれたりという展開が多々ありますが、そんな気配はほとんど感じさせないアニメ。恐ろしいほどに、自分のポジションを守っています。ソフトテニス部に所属しているというのも絶妙です。

 

※この後に出てくる「リア充」や「非リア」の概念は私の勝手な解釈です。

 

 

非リアとリア充

リア充グループに対して、羨ましがりはしないけど若干の劣等感を抱きつつ、一定の距離を置く。そして、似たような境遇の方々とはきっかけがあれば話し合える。

 

非リアは独自のコミュニティーを確立しています。これは、昨今のSNSを介した交流にも通じます。

 

一見、インターネットを駆使して仲間を増やす非リアは交友関係が広そうにも見えますが、実は違います。

リア充の場合は点と点が線になるように交友関係がどんどん広がっていきます。そのため、リアルだけでも友達が増えます。

 

一方、ちおちゃん的なタイプは点と点があってもそれぞれが独立して線にはならない、つまり、友達の友達は友達では無いという世界であると私は勝手に解釈しています。

 

もし関係が悪くなればお互いに関係を断てばいい。これが友達の友達と繋がっている場合はややこしくなり、こじれてしまう可能性があるのです。これを防げるのは非リアの大きなメリットです。


一方、リア充のメリットを考えていくと、リア充の多くはジャンルを問わず交友関係を広く持ち、いろんな考え方をとり入れていくので、集団から浮いてしまうことが少なく、オールラウンダー的な人間になる傾向が強いということに気付きます。そのため、就活にも強いです。


クセの少ない、使いやすい人材を会社が集めるのがこの国の特色ですから、当たり前といえば当たり前です。

 

逆に非リアの場合は、特定の層の人間との交流を深くもつ傾向があります。ネットで友達を作ったり、一見、いろんな考えに触れられそうですが、交友関係自体を自身で選択しているため、他者からの影響で自分の考えが変わることは基本的にはありません。あくまで交友関係は共感を求めたりするためだけのものなのです。

 

このように、友達の数が多くても「リア充」と「非リア」は全然違うのです。

 

非リアの美学

しかし、非リアは軸がぶれにくい部分があります。確かな信念を自分の中に持っているため、ノリとか勢いで自分のスタンスやポジションを変えることはありません。
ちおちゃんからはそんな美学を感じとることが出来ます。非リア同士はお互いの特性を理解し、リスペクトし合い、リア充という未知の領域に対しては自らの経験値を駆使して何とか理解しようとしますが、完全には理解することが出来ない。そんなすれ違いの楽しめるコメディです。

 

自分自身の趣味嗜好や理論が描く世界をちおちゃんたち「非リア」は、まだ高校生なのにも関わらず、確立しています。そういうキャラクターであるから「中の下」だとしても画になります。一般的な高校生では画にならないような、ただの登校風景を30分アニメにまで押し上げるパワーをこの作品から感じ取ることが出来ます。

 

ちおちゃんという強力なキャラクターに加え、他にも奇想天外なキャラクターが多々登場し、話をややこしく盛り上げていくので、今期最注目のアニメなのです。